1. TOP
  2. 【生活習慣がひきおこす脳出血】脳出血の原因と出血部位でちがう基礎知識と症状を紹介しています。

【生活習慣がひきおこす脳出血】脳出血の原因と出血部位でちがう基礎知識と症状を紹介しています。

脳血管障害
この記事は約 8 分で読めます。 96 Views

脳出血とは、脳内の血管がなんらかの原因でやぶれ、脳のなかに出血した状態のことをいいます。

原因としては高血圧が大部分をしめ、血腫(体内の一か所に血液がたまりコブのように腫れあがったもの)の
部位や大きさによってさまざまな程度の頭痛や意識障害、脳の局所症状がみられます。

脳出血の原因となるのは…

脳出血のおもな原因は高血圧で、脳出血をおこした約80%にみられます。
また、糖尿病の人は健康な人にくらべ約2~4倍と脳出血のリスクが高くなります。
%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%82%b9

過食・運動不足・過度の塩分・大量の飲酒

高血圧

脳出血

高血圧は生活習慣と関わりがあることが多いので生活習慣の改善と降圧治療薬(血圧を低下させる薬)が脳出血の発症や再発の予防として重要となります。

脳出血の種類は…

%ef%bc%93%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%82%b9
脳出血は出血するところによりこのように名前がついています。
被殻(ひかく)出血…脳出血の40%
視床(ししょう出血)…脳出血の30%
脳幹(のうかん)出血…脳出血の10%
小脳(しょうのう)出血…脳出血の10%
皮質下(ひしつか)出血…脳出血の10%
%e8%84%b3
典型的に予後がわるいのは、脳幹出血と視床出血(出血の量が少ない場合は予後はわるくない)といわれています。

種類別の基礎知識と症状

被殻(ひかく)出血

基礎知識

脳の中心部に近いところにある神経細胞体の集まりでレンズ核というところがあります。
レンズ核は骨格筋の運動と緊張を無意識に支配し調整をするところです。

症 状

日中の活動時に突然おこる

頭痛

意識障害

脳出血のおこった病側をむく共同偏視(きょうどうへんし)
※共同偏視…両眼が同時に同じ方向に向くこといます

運動性失語(優位半球障害時)
※運動性失語…知的障害がないのに、うまく話せない状態です。
※優位半球…左右の大脳半球のうち、それぞれの機能(ここでは言語機能)に密接に関係している
ほうをいうが多くは左側です。

失行や失認
※失行…手や足に麻痺はなく動かすことはできるのに、いつもしている動作が出来なくなる状態です。
※失認…物を見ても、それが何であるか認識できない状態です。

脳の障害とは反対側の同名性半盲(どうめいせいはんもう)
※同名性半盲…視野が半分かけてしまって、両目の同じ側が見えなくなる状態です。

脳の障害とは反対側の顔面をふくむ片麻痺や錐体路(すいたいろ)障害兆候
※錐体路兆候…運動ニューロン(神経)の障害で自分の意思で思うように体を動かすことができなくなる状態です。

脳の障害とは反対側の感覚障害

視床(ししょう)出血

基礎知識

視床とは大脳半球に囲まれた位置にある間脳というところの一部です。
視覚や聴覚、体性感覚(皮膚で感じる感覚や押さえられた感じなどの深部の感覚)などの感覚の入力を
大脳新皮質という場所に中継するやくわりをしています。

視床出血は、増加傾向にあり予後は視床痛(中枢性疼痛)といった症状もあります。
※視床痛とは、視床の障害が原因でおこる体の深部の耐えがたい痛みのことで、薬物治療は効きにくいと
いわれています。

症 状

日中の活動時に突然おこる

頭痛

意識障害

眼球の内下方偏位(鼻先凝視ともいう)
※内下方偏位…鼻先をみつめる状態のことです。

縮瞳(しゅくどう)
※縮瞳…瞳孔が収縮した状態のことです。

視床性失語(優位半球(多くは左側)障害時)
※視床性失語…自分で発する言葉の減少、声量の低下、理解障害などがありますが、症状は早期に改善
することが多いといわれています。

脳の障害とは反対側の顔面をふくむ片麻痺や錐体路(すいたいろ)障害兆候
※錐体路兆候…運動ニューロン(神経)の障害で自分の意思で思うように体を動かすことができなくなる状態です。

脳の障害とは反対側の感覚障害

ホルネル症候群をきたすこともあります。
ホルネル症候群4徴候とは
・眼瞼下垂(がんけんかすい)…まぶたが垂れ下がった状態になることです。
・縮瞳(しゅくどう)…瞳孔が収縮した状態のことです。
・眼裂狭小(がんれつきょうしょう)…眼の横幅がせまくなる(正常、25~33㎜なのに対し18~22㎜くらいになる)
・病側の顔面の発汗の低下

脳幹(のうかん)出血

基礎知識

脳幹出血は橋(きょう)動脈(脳底動脈橋枝)からの出血が多く、出血量が多ければ脳出血のなかで
もっとも重症で予後不良
となることが多いとされています。
※橋動脈…橋は小脳の左右の半球を橋のように連結してみえる部分で、その部分の動脈のことです。

症 状

突然の意識障害や呼吸障害、昏睡(こんすい)
※昏睡…意識障害のなかでもっとも重い症状です。

四肢麻痺(ししまひ)
※四肢麻痺…両手両足が麻痺している状態です。

両側性除脳硬直
※両側性除脳硬直…両手足がピンと伸びて体が反り返った状態です。

眼球の正中位固定
※正中位固定…眼が動かなくなって、まっすぐみる状態です。

瞳孔の高度の縮小
※瞳孔が収縮した状態のことです。

中枢性過高熱
※中枢性過高熱…頭部外傷や脳出血、脳腫瘍などによって体温調節中枢の機能障害がおこって39度以上の
高熱がでることです。

三叉神経の麻痺
※三叉神経…顔面の触られた感覚や温かいなどの感覚の麻痺。咀嚼(そしゃく)運動の麻痺などがあります。

外転神経の麻痺
※外転神経…眼球運動の麻痺がおこります。

顔面神経の麻痺
※顔面神経…ひたいのしわ寄せができなくなったり、口角がさがったりと表情筋の麻痺がおこります。
涙腺や唾液腺の分泌の低下などもおこります。

橋出血は出血の部位と大きさによって、中心部橋出血と部分的橋出血にわけられます。

中心部橋出血→重症で重度の意識障害がみられ、運動・感覚障害は両側性。数時間~数日で死亡する場合もあります。

部分的橋出血→一定の時間をおいておこったり止んだりして急性でも慢性でもない状態で意識障害は軽度。
予後は比較的、良好です。

小脳(しょうのう)出血

基礎知識

大脳の後ろ側にぶら下がっている大脳に似たかたちのものが小脳です。
脳出血のなかでは例外的に局所神経症状があまりみられず、両方の手足にも麻痺がみられません。

症 状

日中の活動時に突然おこる

激しい後頭部痛(くも膜下出血に似る)

半復する嘔吐

回転性のめまい

共同偏視とともに眼振がみられる
※共同偏視…脳の出血側へ両眼が同時に向く状態です。
※眼振…自分の意思とは関係なく眼球が動く状態です。

脳の出血側の小脳症状
小脳症状とはどのような症状?
・小脳性構音障害…言葉がとぎれとぎれでハッキリしなくなる。
・酩酊(めいてい)歩行…酔っぱらっているみたいに揺れながら不安定に歩く。
・測定障害…手足などを目標に正しくもっていくことができず、ずれてしまう。
・変換運動障害…」キーボードをうつなどの指の細かい切りかえ運動ができない。
・企図震戦(きとしんせん)…手や足などを目標に近づけようとしたときに、目標に近づくほどふるえが大きくなるなど。

皮質下(ひしつか)出血

%e8%84%b3%ef%bc%92

基礎知識

大脳半球の表面には神経細胞の存在する皮質という部分があります。
その大脳半球の表面の近いところが、前頭葉(ぜんとうよう)、頭頂葉(とうちょうよう)、
側頭葉
(そくとうよう).後頭葉
(こうとうよう)と4つの部分にわけられていて、そこに出血のあるものを皮質下出血といいます.

皮質下出血は他の部分の出血とちがって、非高血圧性のものが過半数です。
若年者では脳動静脈奇形、高齢者では、脳アミロイドアンギオパチーによるものが多いのです。

【従来の呼び名】大脳皮質下出血


↓  CTによって皮質下から皮質やくも膜下腔までおよぶ例が発見されるようになったため。


【最近の呼び名】脳葉出血(のうようしゅっけつ)

症 状

・皮質下出血では、頭痛やてんかん発作がおこります。
そのほかの症状は、出血部位によってさまざまな症状が出現します。

・血腫の大きさのわりに症状が頭痛のみのこともあります

てんかんで発症、あるいはてんかんを後遺症としてのこす場合も少なくありません。

・皮質下出血は頭頂葉にもっとも多くおこります。

・比較的大きい出血では、病巣が複数(2~3)の脳葉にまたがることもあります。

前頭葉の症状

前頭部の頭痛

脳の出血とは反対側の運動麻痺
上肢につよく、下肢や顔面にかるい片麻痺

運動性失語(優位半球(多くは左側)の障害時)
※運動性失語…言葉がうまくしゃべることができない。

頭頂葉の症状

こめかみの痛み

脳の出血とは反対側の感覚障害

ゲルストマン症候群(優位半球(多くは左側)の障害時)
※ゲルストマン症候群とはどのような症状?
・手指失認…自分の指が「なに指」か区別できない。
・失書…文字が書けない。
・左右失認…自分にとってどちら側が右か左かわからない。
・失算…計算が出来ない。

失読失書…読み書きが障害される

失行…実行しようとする気持ちはあるけど、正しい動作ができない。

半側空間無視…多くは左半分をする。
(劣位(れつい)半球の障害の時[多くは右側])

病態失認…片麻痺があるにもかかわらず否認する状態。

側頭葉の症状

耳の中または耳のすぐ前のかるい痛み

視野障害

感覚性失語(優位半球(多くは左)の障害の時)
※感覚性失語…しゃべることは出来ても、言葉の理解ができないため、なにを言っているのかわからない状態
です。

後頭葉の症状

脳の障害と同じ側の眼の周囲の激しい痛み

視野障害

さまざまな脳出血の種類をみてきましたが、このように出血する部位によって症状はちがってきます。
中心部橋出血のように最悪のばあいは死亡するケースもあるのです。

まずは、高血圧、糖尿病の管理をし生活習慣の改善をすることが脳出血の発症や再発の予防としてはもっとも
重要なことだと言えるでしょう。

ライター紹介 ライター一覧

hamamoto

hamamoto

医学の大好きなHAMAMOTOです。
病気や健康について、皆さまに分かりやすく紹介していきたいと頑張っています!(^^)!
現在、鍼灸治療院を経営し、皆さまの健康にたずさわっています。
平成13年に整体師として治療院をしつつ、平成16年にアロマコーディネーターの
資格を取得しました。
鍼灸治療院を開業したのは、2016年5月ではございますが、患者さまの治療と
皆さまへの健康にかんする情報発信に頑張っていきたいと思っています!
鍼師免許 第171865号
灸師免許 第171571号
ウェブサイトURL:http://health-life.tokyo/
メールアドレス:koume3086@gmail.com

この人が書いた記事  記事一覧

  • 【男性不妊に効果のある栄養素】精子の状態を良くするには…

  • 【肝臓とウコンの関係】肝臓の健康を守ろう!

  • 体外受精(IVF)とは?内容や費用、期間など

  • 【子宮内膜を厚くする方法】薄い原因は?厚くする食べ物やサプリ、治療法について

関連記事

  • 【水頭症とは?】原因や症状、治療を紹介しています。

  • 【頭痛の基礎知識】原因別のつらい症状を治す方法!

  • 【脳血管障害の後遺症:高次脳機能障害】種類やリハビリテーション、対応法を紹介しています。

  • 脳腫瘍の種類や症状・治療法を紹介しています。

  • 【死の四重奏・生活習慣病】将来的に命に関わる病気は「メタボリックシンドローム」が引き起こす!

  • 【頭部外傷の基礎知識】種類や症状、後遺症を紹介しています。